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見えない敵はいない

 2009-05-01

もし銀河鉄道の夜を知らない人間にそのさわりとキャラクターと設定だけを与えて続きを書けと言ったならどうなるか



たぶん、ジョバンニは何らかの方法で人々の賞賛を得て、お父さんは北の漁から帰ってくるし、最後にザネリは改心してジョバンニの友人になるだろう。

もしかしたらジョバンニだけ魔法が使えて違う世界に行って勇者になるんだ。
ハリー・ポッターも真っ青。




どちらにせよお話のパターンってのは、困難を解決するという形で出来ている。
悪者がいる→やっつける
問題が発生する→解決する


だからお話にはさいしょっから敵が必要なわけ。
人格とか生い立ちとかまるきり無視してとりあえず生まれもって存在が敵!みたいなさ。
ジャミエルみたいな子がいるんだよ。




銀河鉄道の夜にもいくつかの困難が出てくる。
①貧乏
②お父さんが帰ってこないし犯罪者になったかもしれない
③それをクラスメイトにネタにされる
④特にザネリがいじめてくる
⑤カムパネルラが死ぬ


このどれも解決せずにむしろかすりもせずに「ほんとうの幸いを探しに行くんだ」でオチをつける宮沢賢治の素晴らしさ。

野原で寝転がってたら銀河ステーションでお菓子の鷺食ってハレルヤが聞こえて四次元に行ける切符持っててうふあははなぶっ飛び具合なのにそれ寝落ちでリアルにやっつける敵も登場しなければ生活環境の激変もない。
カムパネルラは死ぬけどさ
あしたからまた学校があって新聞の文字を拾ってザネリはつっかかってきて


ああ、リアルだな。と思った。


ファンタジーの醍醐味をすっぽかしたファンタジー。
ほんとうに敵になるためだけに敵がいてくれるから虚構が楽チンたのしいっていうのもあると思うんだよねぇ。
生まれ持って悪、みたいな人いたら楽じゃないですか。
そいつ潰せばいいんだし、そいつさえ非難してればいいし、ほんとうの幸い?え?なに?みたいな。

現実世界で敵を作っても、敵にも生活があって親兄弟がいて人に頭下げたりしなきゃなんないこともあって疲れて帰ってきてパソコン開いてわざわざぼやきなんか見てバンギャ叩いてるかと思うともうめんどくさすぎて笑えてきませんか。
ライブハウスにいるのはダースベーダーではない。
デスラー総統でなけりゃブラックデビルでも使徒でもねーんだ。
そこらへんの想像力のまわんない人は現実を生きてるのか虚構を生きてるのかさっぱりわからない。
まぁネタですけど。
イラク戦争に賛成した人の頭の中も虚構で出来ているに違いないよ。




宮沢賢治は敵を作らなかった。
ファンタジーでも虚構でも敵を作らなかった。
ほんとうの幸いを探しに行くのは自分の問題だし、自分の勝手だし、他の人や環境は関係ないし比べようとも思わない。

その感性が好きだねぇと思うのでした。

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